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ビクター ウッドコーンオーディオシステム「EX-AR7」セミナーレポートその2 [みんぽす]

みんぽす×ビクターのウッドコーンオーディオシステム「EX-AR7」
開発者セミナー後半です。
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◆エンクロージャー

次はエンクロージャー(スピーカーの筐体)に関する進化です。
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A1では響棒を配置し、音楽空間を広げたが、AR7ではさらに竹響板を
エンクロージャーの底に敷くことで重厚な低音を再現。
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竹を割ったような性格と言われるように、竹を割るとまっすぐに割れますよね?
ソレを利用して、音をまっすぐに飛ばせたんです。
竹板は5つのパーツで構成され、1枚だけ、自分の方向に飛ぶようにまっすぐな
竹板があります。見えますよね?
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竹板があると、上下方向の音の広がりが早いようです。
振動速度を色で表すと、ここまで差が出るようです。
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さらに吸音材をメイプル素材にし、エンクロージャーの容積もアップ。
伝搬速度だけでなく、内部損失のパワーアップも図られているんですね。



◆アンプ

最後はアンプの進化に関して。やはり、ここでも木の登場です(笑)
天板と底面に木製ボードを使用し、DVDメカの振動の影響を抑えてるようです。
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DVDの再生機って、そんなに振動あるんですかね?
そういえば、昔のコンポってアンプとCD再生部分って別パーツだったりしますよね。
懐かしいなぁ(笑)

そして、最後はインシュレーター。真鍮無垢削り出しを使用し、3点取り付けています。
普通、インシュレーターって4つ足ですよね?でも、4つ足って、よほど平らじゃないと
平行にならないようで。なので、汎用性の高い3つ足を採用しているようです。
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うーん、4つ足でも平行を保てそうですけどね。知りませんでした。


◆ビクターと他のメーカとの違い

ハードの進化の説明が終わった後は、ビクターと他社との違いです。

ビクターはソフト制作と提携して音作りをしていると言うことです。
ソフトというのは、歌手とかアーティストの作る曲のことで
アーティストと協力して、ハードを作ってるんですね。
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アーティストが目指す音を出来るだけ再現しようと、ハードを作るなんて
いろいろな種類のサウンドがあるので大変だと思いますが、うらやましい
話でもあります(ミーハーな自分(笑))

でも、これは確かに限られたメーカーしかできない技ですね。
その前にコンポを作ってるメーカーってどんだけあるんだろ?(汗)

その結果、ビクターのスタジオでウッドコーンが置かれて、CDなどの商品最終確認用に
使われているようです。ビクター所属の歌手が好きな人は、ウッドコーンを使うのが
ベストかも知れませんね(笑)


◆ウッドコーン開発秘話

ここからはウッドコーンの開発秘話です。
木材加工の難しさを語ってくれました。
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しかし、そこには意外な対応策が・・・

木材を加工する金型は、高熱でサウナ状態になってしまい、木が乾燥して
すぐに割れてしまいます。

今村さんは意外なところで解決策を手に入れます。
その場所は・・・行きつけの飲み屋(笑)

堅いスルメが柔らかくゴムみたいに伸びるのを不思議に思い
スナックのママさんに理由を聞いたそうです。
すると、スルメを日本酒に1日付けることで、柔らかくなるそうです。

今村さんは、これを木材に活かせないかと思い実践したようです。
日本酒に含まれるグリセリン、ブドウ糖が保水の力があるようで
乾燥しにくくなるようです。

意外なところで、加工の解決策を手に入れたのですが・・・問題はまだありました。

木は生き物。時間が経てば反り返ってしまいます。
さて、これにはどう対応したかと言いますと・・・

↓の画像ですが、白黒の画像が木の断面図になります。
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穴は木の導管なんですが、ここに樹脂を詰めて、変形を抑えたそうです。
文章で書くとあっけないですが、この工程が難産だったようで
普通に加工すると木の音色が失われてしまうようので(汗)。

プレス圧力などの各調整を4年も掛けて行ったようです(汗)

こうして、木の音色を残しながら、木の形状固定を実現したようです。
こんな苦労を重ねながら、原音探求を妥協せず、追い求めていったのですね。

ところで、原音の定義ってなんだと思います?
アーティストが目指した音ではありますが、アーティストの声なのか
楽器の原音なのか?

ビクターの言う原音はマスターテープのことらしいです。
商品として世に届けられる元となる音ですね。
この原音を究極にそのまま再現することを命をかけているんですね。
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◆まとめ

よくよく考えると、こういったコンポのセミナーは初参加で、意外な事実が
多く、いろいろな情報を得られた気がします。
でも、自分にとって、ミニコンポは過去のモノ。

自分だけでなく、世間一般でもそうじゃないですか?ミニコンポを持っていて
自宅で音を出して音楽を聴いてる人って、かなり少ないんじゃないですか?
ほとんどの人がiPodやウォークマンで、家で聞くとしたらPCのスピーカーから
音を出す程度では?

そういう自分もそうです。CDプレイヤーもないので、PS3経由で聞いてます。
AVアンプは持っているので、たまにスピーカーから音を出して聞きますが
その機会もかなり減ってます。CDを買う機会が減りましたから(汗)

でも、久しぶりに今時のスピーカーで聞く音はやっぱりいいですね。
幸い、AVアンプを使ってるので、自宅の音に不満はないのですが
ウッドコーンによる音の広がりには屈しました。

昔のミニコンポのスピーカーを流用してるので、新しいモノに換えたくなりましたね。
ま、AVアンプも3D対応のモノにしないけないので・・・どっちが先か悩みますが(汗)

とくに若い人はiPodだけで、まともにスピーカーからの音を聞いたことがない人が
多いと思います。ビクターのショールームなどで、素晴らしい音を聞いてみて欲しいですね。

CDの音楽だけでなくブルーレイの映画とかPS3のゲームの音とか、使い道は多いですからね。

それでもミニコンポが過去のモノになっている感は否めません。
DVDの再生やUSBメモリーに録音可能という機能がAR7に付いてますが、ブルーレイじゃないし
USBメモリーの録音も等速でMP3(128kbps)固定と今更感が強いです。
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音質に関するハード性能は満点ですが、その他のこういった今時の環境に合わせた
仕様が少ないかな・・・と感じます。
仮にiPod対応とか、Bluetoothでリモート接続、HDD録音とかの仕様を入れても
爆発的にミニコンポを利用する人が増えるかというと、大して変化がない気もします。

今後、ミニコンポ利用者をどうやって増やしていくのか?その辺の戦略を
聞いてくれば良かった(笑) いつもレポート書く内に疑問が出るので後の祭り(笑)
環境に対応できなくて、絶滅した恐竜のようにはなってもらいたくないですね。
残さないといけないウッドコーンを頑張って残して欲しいモノです。
(と言って、1億台とか売れていたらすいません(汗))

というわけで、たまにはスナックに飲みに行き、またヒントを得てくださいね(笑)
ウッドコーンの開発者セミナーはこれで終了です。
ビクターの関係スタッフ、Willviiのみなさま、ありがとうございました。



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コメント 4

K

おじゃまします

面白いセミナーでしたね^^。

これは行ってみたかった^^。
by K (2010-09-17 23:59) 

kozy

◆Kさんへ

あ、モノフェローズじゃなくても知人を連れて行ってもOKなセミナーがありますので、声掛けますね~。
by kozy (2010-09-18 11:08) 

なつみ

はじめまして。

こんなので大好きなショパンを聴きたいです(^^♪
by なつみ (2010-09-25 00:58) 

kozy

◆なつみさんへ

コメントありがとうございます。
ビクターのシュールームにCDを持って行けば、聞かせてもらえるかも知れませんよ。
by kozy (2010-09-25 10:09) 

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