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αアンバサダーキックオフミーティングレポート イメージセンサー編 [イベント]

4月に唐突に始まったαアンバサダープログラム。
αの魅力を伝える伝道師としてのαアンバサダーに登録すると
・開発者との座談会
・プロカメラマンによる撮影講座
・α新製品の無料モニター

などの特典を得て、魅力を伝えることが出来るようです。

で、今回は以下のイベントがありました。
・キックオフミーティング
・α7、α6000の無料モニター

なので、早速イベントに参加してきましたので数回に分けてレポートします。

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◆キックオフミーティング・・・とは?

αの新製品と言えばα6000となりますが、すでに発売して1年3ヶ月以上が過ぎようとしています。またCP+で発表された新レンズは発売日がばらばらで未だに発売日が発表されてないレンズがあります。こういったブロガーイベントは新製品が発表されたタイミングで行われることがほとんどでした。

そして、無料モニターとなるα7に至っては発売日から1年半が経過し、α7s、α7IIという2つの新モデルが発売されています。

新商品の発表もなく、無料モニターも最新機種ではない・・・いったいこのタイミングでのキックオフミーティングと無料モニターは誰のために何のために行われるのか?ちょっと疑問に思いました。実はα7IIをモニターとして用意したかったのですが、台数を揃えることが出来なかったようです。

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αアンバサダーはαを所有してなくてもなれます。そこは特に問題ないのですが、今回のキックオフミーティングはα所有者とそうでない人が呼ばれてます。αユーザーと非ユーザーでは開発者に質問したいこと、聞きたいことって、結構な差があるように感じます。今回のキックオフミーティングは人数の都合上か3グループに分割して開発者座談会が行われたのですが、グループ分けするなら、αユーザーと非ユーザーで分けても良かったかもしれないとも思いました。

αアンバサダープログラムに関しては特に問題ないのですが、今回のキックオフミーティングに関してはもう少し参加するユーザーの身になって考えて欲しかったと思います。開発者座談会ではα7IIにしか搭載されてないボディ内5軸手ぶれ補正の説明があったにも関わらずモニターとしてα7IIが用意されてないので、ボディ内手ぶれ補正の威力を体感することが出来ません。

さらにα7、α6000を持っているαアンバサダーも多く参加されていると思われます。下手したら両機種とももっているユーザーもいる可能性があるのに、モニターのキャンセルは出来ません。モニターをしてもらうことは重要だと思いますが、もっと幅広く機種を選択できるか、希望者にのみモニター貸し出しなど、ユーザーの選択の幅を広げてもらえたらなと思います。

キックオフミーティングの冒頭でデジタルイメージング本部の商品企画部門の岩附さんからお話しがありましたが、α100が2006年に登場し、αシリーズが10周年を迎えようとしています。

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1996年にはサイバーショットが初登場し、ソニーのデジタルカメラが20周年という記念すべき節目を迎えようとしています。

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ボクも1996年に登場したレンズが回転するという未来的なギミックが搭載されたサイバーショットに感動して購入したのを覚えてます。α100は買ってませんがα350、550、55、77、NEX-5、7、α7Rとαシリーズを使ってきたので、一緒に応援したいと思います。



というわけで、今回はイメージセンサーのレポートです。

ここから3グループに分かれて、3つのセミナーを受けていきます。
自分はイメージセンサー→レンズ→画像処理の順番で受講しました。



◆イメージセンサー

デジタルイメージング事業部商品設計部門システム設計部の富田さんからの説明です。

ソニーには大規模なイメージセンサー製造設備が国内3カ所あり、他社にもイメージセンサーを供給しているのは有名な話。デジカメのセンサーだけではなく、スマホのセンサーも他社が使っていますよね。

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ソニーに関しては社内でセンサーも本体もレンズも作っているので社内での連携を取ってセンサーが開発できることが大きなメリットとなります。

α7によってフルサイズ化して従来より大きくなったイメージセンサーにとって、いかに効率よく光を集めるかがポイントとなりますが、以下の3つのポイントがあります。

1.回路設計を最適化して光を取り込むダイオードの受光面積を大幅に拡大した。
2.画素の配線層を極限まで低層化して集光効率を飛躍的に改善。
3.オンチップレンズのギャップレス化。オンチップレンズの隙間を最小限にして集光効率を飛躍的に改善している

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パワポの図解だといまひとつピンときませんが、この模型を見るとわかりやすいです。

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模型の床にある青い四角がダイオードでポイント1になります。
黄色い台形の部分がポイント2にあたる低層化になります。これだけ背が低くなると、光も減ることなく集められそうですね。
ポイント3のギャップレス化は左半分と右半分を見比べてみてください。左の「最新のイメージセンサー」を見るとオンチップレンズの隙間がないのがわかりますね。


これがどのくらいすごいのかα7sでのデモが行われます。怪しい黒い物体が現れ、この中を従来のカメラで写すと何も映らないのですが、α7sの最高ISO感度で写すとしっかりと白い虎を捕らえることが出来ます。しかも爪の赤い部分まで再現されています。

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残念ながら、この高感度もモニターにα7sがないため、α7sを店頭で体験してもらうしかありません。


◆全面の像面位相差AF

オートフォーカスに関してです。スマホでも何でもカメラのシャッターを半押しすることで緑の四角が現れてフォーカスが合っているところが表示されたりしますよね?でも、ほとんどのカメラでフォーカスが合うところは中央寄りだと思います。ところがα6000は全面にフォーカスを合わせることが出来ます。

パワポの画像で緑の四角が画面いっぱいに表示されてますよね?これが全面の位相差AFとなり、現在ソニーだけが実現している技術です。

どうやって実現しているかというと以下の2点がポイントとなります。

・センサーの配置位置によってオンチップレンズの最適化し画素に光が届くよう調整。
・レンズの焦点距離によって光の入射角が変わるが、レンズと本体が通信して連携を取って、最適の信号処理配置を行うことにより全面を実現

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◆フルサイズ対応5軸手ぶれ補正

α7はフルサイズでありながらコンパクトなカメラになっており、このサイズのフルサイズカメラはまだ他社が追従してこないです。
(追従するつもりがないのかもですが(汗))


このコンパクトサイズを実現するに当たって、NEXシリーズの時からEマウントはレンズ側に手ぶれ補正を付けてきました。小型化はソニーの伝統でもあるので仕方ないと思ってましたが、EマウントのボディにAマウントのレンズを使うと、Aマウントのレンズには手ぶれ補正が付いてないので、一切の手ぶれ補正の援助を受けることが出来ませんでした。自分はα7Rで70300のAマウントレンズを使ってるのですが、晴天下でも強風だと長いレンズが風の影響を受けてしまい、どうしてもぶれてしまうことが多々ありました。やっぱりボディ内手ぶれ補正が欲しいなと感じるのですが・・・小型化も捨てられない!そんなジレンマがあったのですが・・・

このたびα7IIが7年の伝統を破り、ついにボディ内手ぶれ補正を実装したんですね。これにより、Aマウントレンズも手ぶれ補正で使えるようにあったわけです。しかし残念ながらモニターにα7IIはn(ry

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さて、ソニーの5軸手ぶれ補正ですが他社はPitchとYawの2種類ですが、これにX左右,Y上下,回転の3軸を追加。マクロにはXY軸が有効、夜景は回転を入れないと光がぶれてしまうんだそうです。しかし、従来のαシリーズにはボディ内手ぶれ補正がないので、余計に電力を消費して撮影枚数が減るのでは?という懸念が生まれます。

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しかし、駆動エンジン数が少なく、小型で高トルクの物を採用し、ばねを使ってない磁気付勢板金を使うことで電力を消費せずにセンサーをセンターに保持するなどの技術で低消費電力を実現したそうです。

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ばねだと電流を流す必要があり、消費電力がでかい上に起動も遅くなるというデメリットもあるようです。

イメージセンサーの説明はこれでおしまいです。最後にQ&Aに移行しました。


◆質疑応答

Q1 フルサイズの像面位相差の全面化は?

A
→検討中
→センサーサイズが大きいので難しい

Q2 サードパーティー製のEマウントレンズもセンサーと信号のやりとりを行っているのか?

A
→タムロンとかの他社レンズも連携取っている


Q3 レンズ内手ぶれ補正とボディ内手ぶれ補正は今後の割合は?

A
→両方ともやっていく
→ボディ内手ぶれ補正が付くと本体サイズが大きくなるので、小型が欲しいというニーズもある
→レンズだけで5軸の手ぶれ補正は無理

Q4 ISO感度のノイズ改善は今後見込めるの?

A
→センサーとBIONZ両方でノイズ処理を行っていく


Q5 α7IIとα7sどっちがおすすめ?

A
→暗いところ、サイレントシャッターを使うなら7s
→被写体が早いなら7II
→迷ったら両方(笑)


Q6 α7sで1600万画素が欲しい。紙プリントを想定してISO感度の最大値を下げても良いから1600万以上欲しい。

A
→最初から1200万想定だった
→画素を少なくした方が集光効率が高まるため


というわけで、すでに内容的には製品発表会の時に公開された内容が多かったかもしれませんが、開発者の方に直接質問できる機会もないので、そういった交流が出来る点は意義があったのではないかと思います。ただ、3グループに分かれても人数が多く、席が足りずにテーブルに着くことが出来なかった人が居たり、部屋が狭かったりで、話を聞くにはちょっと窮屈な印象も受けました。テーブルを前方に1つだけにして、1人1人の空間をもっと確保してゆったりと話が聞けるような環境を用意していただけたらと思います。とはいっても、そこまで苦痛ではなかったです。


次回、レンズのレポートに続きます。
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