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3D BRAVIAイベントレポート後編 役に立つ!?3D技術のお話 [Sony]
では、3D BARVIAのイベントレポート第2回目です。
今回は、BRAVIAの3D技術の解説についてです。
3Dテレビなんて、まだ先の話・・・なんて、思う方もいると思いますが、
今回の技術的な話を頭に入れてもらいますと、今後3Dテレビを買う時にどのテレビを買えばいいのか
一つの判断材料になると思うので、読んでいただけると幸いです。
今回のレポートも、ブロガーズラウンジから案内を受けた無料イベントで
報酬もなし、内容の指示もない、自由な個人レポートになります。
◆液晶の弱点!?
BRAVIAの3D映像方式は、フレームシーケンシャル+アクティブシャッター眼鏡を利用した
左右の目にちゃんとフルHDの映像を映す、真の3D映像方式。
メーカーによっては、ラインバイライン表示形式と言って、解像度がフルHDでない3D映像方式も
あるようです。ただ、日本のメーカーはすべてフレームシーケンシャル方式で、ここでは
あまり技術の差が出ないとのこと。
じゃ、どの辺がソニーらしさなのかと言いますと「4倍速+LED」。
これでソニーならではの高画質を実現してるようです。
まず、液晶テレビの描画の方式なんですが、上から1本1本の線を描画して1枚の絵を描いています。
3Dの場合は、これに左目用の絵と右目用の絵を交互に描いていくのですが、描いてる途中の絵が
重なってしまい左目用、右目用の絵が混在してしまう場合があるようです。
下記の絵の上段のイラストが、液晶の描画イメージになります。
↓
それに対してプラズマテレビは、線を描いていくのではなく、1面の絵をぱっと描いていきます。
正確に言うと、まずは白黒の絵を描いて、10段階ぐらいに分けて色を塗っていくようです。
液晶と違って、上半分は左目用、下半分は右目用の絵というような混在はないですが、
前の映像の色が、次の映像に残ってしまうことがあって、やはり左目用と右目用の絵が
混在してしまうことがあるようです。
上の絵の下段のイラストがプラズマの描画イメージになります。
液晶に比べると、「線」ではなく「面」として映像を表示するので、液晶のような倍速モデルを
用意する必要がプラズマにはなかったのですが、逆にいうと、色が残ってしまうため
倍速モデルを出せなかったという事情があります。
ただ、今回の3Dに関しては倍速にする必要があるので、色が残らない新パネルを開発し
プラズマも3Dに対応したとのこと。
では、ソニーは、絵の混在をどのように解決したかというと・・・4倍速表示です。
同じ絵・・・たとえば、左目用の絵を一度描いて、その後にもう一度同じ絵を描くことで
完全な絵にします。
しかし、一度目に描いたときはやはり混在した絵が出てしまうので、その絵はバックライトを消して
表示しないようにします。2度目に描いた完全な絵になった時に初めてバックライトを点けて
絵を表示します。下記のイラストで赤枠の絵だけ表示する仕組みです。
↓
なので、2Dだと秒間240コマですが、3Dだと半分の120コマ表示になり、混在の絵がない
3D映像が表示されるようになります。
さらにバックライトがLEDになったおかげで、従来の液晶より明るい映像が表示可能になり
表示時間を短くすることで、万が一、描画の遅延で混在した絵が表示される可能性も
低減したそうです。
↑のイラストで、電球の表示時間が短くなっていて、電球の明るさが増えていることが
わかりますね。
こうやって、液晶の弱点を克服し、完全3D映像を実現したわけです。
もう、現在では試作機の映像を見ることが出来ないかもしれませんが、やはりこのLEDは
偉大です。差が一目瞭然ですから。
◆3D眼鏡の話
家庭に3Dを持ってこれなかった理由の1つに3D眼鏡のフリッカー現象があります。
これはビデオを見てもらった方が良いので見てください。
↓
眼鏡のシャッターは60Hz/秒で左右のシャッターを切り替えてるのですが、照明の周波数が
同じ周波数じゃないので、フリッカー現象が起きてしまうんですね。
さらに周波数だけでなく、眼鏡の構造上でフリッカーが起きてしまいます。
ここで、わかりやすく光のイメージ的な話をすると、光の波形に縦と横方向の2種類があるとします。
液晶シャッターだけだと、縦と横の波形をそれぞれ止めることが出来ます。
ただし、どちらか一方の波形しか遮断しないので、両目は常にどちらかの光の波形が
通ってることになり、常に両目とも明るい状態になる。
下のイラストの右側の部分ですね。
↓
偏光板のある眼鏡だと、液晶シャッターの前に偏光板があり、横波形の光は遮り
縦波形の光だけ通します。
上のイラストだと左側の部分になります。
これを1秒間60回、左右を偏光板が切り替えるので、左右どちらかが暗い状態が出来るが
照明の周波数と差が生じるので、フリッカーの原因となってしまいます。
というわけで、偏光板があると、照明のない暗い部屋でしか楽しめないが
偏光板がなければ、明るい部屋で楽しめる。今回のソニーの眼鏡は偏光板がない方式。
液晶テレビは偏光がかかっているので縦の波形しか出してないので、偏光板がなくとも左右の映像を
切り分けることが出来るんですね。
プラズマの場合、偏光がかかってないから、縦と横の波形が出ているので、眼鏡に偏光板がないと
左右の絵を切り分けることが出来ない。
よって、偏光板により、片目が明るく、片目が暗いという状態が生じるので、照明のある部屋だと
フリッカー現象が起きる可能性があります。
まとめると・・・液晶テレビだと、明るいリビングでも、どんな環境でも楽しめる。
照明の明かりをつけたままでも、フリッカー現象が起きない訳です。
3Dテレビを見る時に、明かりを消さないといけないってのも面倒ですよね。
というわけで、3D眼鏡も液晶とプラズマで方式が異なるので、注意が必要です。
今では、ほとんどの大型テレビが液晶だと思いますが、まだプラズマの方が
綺麗なのか?など、テレビを買う時に悩む人って居ると思います。
今後は3Dの要素も絡みますので、今回の液晶とプラズマの3D方式の違いを
理解すれば、自宅のリビングの環境で、3Dを見るにはどっちが相応しいか?
良い検討材料になると思います。
BRAVIAは過去の技術を使って3Dを開発。なので、サイズ展開や値段面も
幅広く対応できるとの話です。
ビエラは50と54インチだけですが、BRAVIAは40~60インチですからね。
50インチは家に置けないけど、40インチなら大丈夫!って方は、BRAVIAに
なってしまいますね。
◆ソニーの本気
さて、本気で3Dハードを普及させるためのソニーの取り組みを最後に。
BRAVIAに関しては、
・40~60インチと幅広いラインナップ
・後付で3D化できるBRAVIAも用意
・リビングなど明るい照明の下でも、フリッカー現象がなく楽しめる
・4倍速+LEDで明るい3D
・オーディオシステム、3Dブルーレイなどの周辺機器も3Dパススルー方式
といった感じです。
さらにコンテンツとしては、PS3でゲーム、サッカー、映画、ライブなどの
コンテンツから、サイバーショット、VAIOも3Dに対応して、
見る3Dから作る3Dコンテンツと広がっていくようです。
というわけで、テレビだけでなく、ソニーならではのコンテンツも本気で配信していくなど
ソニーの本気が伺えます。
◆最後に2D-3D変換デモ
さて、最後に2Dから3Dに変換する機能を見せてもらいました。
リモコンのボタン1つで、すぐ3Dに変換できる機能です。
そのカラクリはといいますと・・・
2D-3D変換は、飛び出しは抑えて、奥行きを作るようにしている。
輪郭の部分を検出して、部分的に処理しさらに奥行きを作り出している。
3D変換レベル?はメニューで調整できて、弱~強の3段階に立体感を調整できるようです。
ちなみに「中」だとこのぐらい。映像のぶれはまだ小さめ。
↓
「強」だとここまで差が出ます。
↓
3D変換はほぼリアルタイムに変換。遅延はない。ゲームも変換して問題ないです。
さて、実際に2Dの動画と静止画を変換して、見せてもらいました。
2D動画に関しては・・・まぁ、部分的には立体を感じるところがありましたが
それほど3Dの恩恵はない感じでした。
2Dの静止画に関しては、もうほとんど立体に見えず。表示位置が奥に引っ込むので
奥行き感はありますが、静止画まるごと奥に引っ込むだけ。
静止画が部分的に立体にはなってませんでした。
ただ、これは、絵柄の問題もあると思うので、もうちょっと他の2D素材で検証してみないと
2D→3D変換がイケテルかどうか、判断できないですね。
この機能って、何気に期待される機能だと思うので、もっといろいろと検証したかったかな?
どうせなら、自分の撮影した画像や動画、気になるゲームを試してくれば良かった(汗)
というわけで、長くなってしまったので、セミナーレポートはこれでお終いですが
次回は、自分の感想やその他など書いてみようと思います。
次回こそファイナル!!
今回は、BRAVIAの3D技術の解説についてです。
3Dテレビなんて、まだ先の話・・・なんて、思う方もいると思いますが、
今回の技術的な話を頭に入れてもらいますと、今後3Dテレビを買う時にどのテレビを買えばいいのか
一つの判断材料になると思うので、読んでいただけると幸いです。
今回のレポートも、ブロガーズラウンジから案内を受けた無料イベントで
報酬もなし、内容の指示もない、自由な個人レポートになります。
◆液晶の弱点!?
BRAVIAの3D映像方式は、フレームシーケンシャル+アクティブシャッター眼鏡を利用した
左右の目にちゃんとフルHDの映像を映す、真の3D映像方式。
メーカーによっては、ラインバイライン表示形式と言って、解像度がフルHDでない3D映像方式も
あるようです。ただ、日本のメーカーはすべてフレームシーケンシャル方式で、ここでは
あまり技術の差が出ないとのこと。
じゃ、どの辺がソニーらしさなのかと言いますと「4倍速+LED」。
これでソニーならではの高画質を実現してるようです。
まず、液晶テレビの描画の方式なんですが、上から1本1本の線を描画して1枚の絵を描いています。
3Dの場合は、これに左目用の絵と右目用の絵を交互に描いていくのですが、描いてる途中の絵が
重なってしまい左目用、右目用の絵が混在してしまう場合があるようです。
下記の絵の上段のイラストが、液晶の描画イメージになります。
↓
それに対してプラズマテレビは、線を描いていくのではなく、1面の絵をぱっと描いていきます。
正確に言うと、まずは白黒の絵を描いて、10段階ぐらいに分けて色を塗っていくようです。
液晶と違って、上半分は左目用、下半分は右目用の絵というような混在はないですが、
前の映像の色が、次の映像に残ってしまうことがあって、やはり左目用と右目用の絵が
混在してしまうことがあるようです。
上の絵の下段のイラストがプラズマの描画イメージになります。
液晶に比べると、「線」ではなく「面」として映像を表示するので、液晶のような倍速モデルを
用意する必要がプラズマにはなかったのですが、逆にいうと、色が残ってしまうため
倍速モデルを出せなかったという事情があります。
ただ、今回の3Dに関しては倍速にする必要があるので、色が残らない新パネルを開発し
プラズマも3Dに対応したとのこと。
では、ソニーは、絵の混在をどのように解決したかというと・・・4倍速表示です。
同じ絵・・・たとえば、左目用の絵を一度描いて、その後にもう一度同じ絵を描くことで
完全な絵にします。
しかし、一度目に描いたときはやはり混在した絵が出てしまうので、その絵はバックライトを消して
表示しないようにします。2度目に描いた完全な絵になった時に初めてバックライトを点けて
絵を表示します。下記のイラストで赤枠の絵だけ表示する仕組みです。
↓
なので、2Dだと秒間240コマですが、3Dだと半分の120コマ表示になり、混在の絵がない
3D映像が表示されるようになります。
さらにバックライトがLEDになったおかげで、従来の液晶より明るい映像が表示可能になり
表示時間を短くすることで、万が一、描画の遅延で混在した絵が表示される可能性も
低減したそうです。
↑のイラストで、電球の表示時間が短くなっていて、電球の明るさが増えていることが
わかりますね。
こうやって、液晶の弱点を克服し、完全3D映像を実現したわけです。
もう、現在では試作機の映像を見ることが出来ないかもしれませんが、やはりこのLEDは
偉大です。差が一目瞭然ですから。
◆3D眼鏡の話
家庭に3Dを持ってこれなかった理由の1つに3D眼鏡のフリッカー現象があります。
これはビデオを見てもらった方が良いので見てください。
↓
眼鏡のシャッターは60Hz/秒で左右のシャッターを切り替えてるのですが、照明の周波数が
同じ周波数じゃないので、フリッカー現象が起きてしまうんですね。
さらに周波数だけでなく、眼鏡の構造上でフリッカーが起きてしまいます。
ここで、わかりやすく光のイメージ的な話をすると、光の波形に縦と横方向の2種類があるとします。
液晶シャッターだけだと、縦と横の波形をそれぞれ止めることが出来ます。
ただし、どちらか一方の波形しか遮断しないので、両目は常にどちらかの光の波形が
通ってることになり、常に両目とも明るい状態になる。
下のイラストの右側の部分ですね。
↓
偏光板のある眼鏡だと、液晶シャッターの前に偏光板があり、横波形の光は遮り
縦波形の光だけ通します。
上のイラストだと左側の部分になります。
これを1秒間60回、左右を偏光板が切り替えるので、左右どちらかが暗い状態が出来るが
照明の周波数と差が生じるので、フリッカーの原因となってしまいます。
というわけで、偏光板があると、照明のない暗い部屋でしか楽しめないが
偏光板がなければ、明るい部屋で楽しめる。今回のソニーの眼鏡は偏光板がない方式。
液晶テレビは偏光がかかっているので縦の波形しか出してないので、偏光板がなくとも左右の映像を
切り分けることが出来るんですね。
プラズマの場合、偏光がかかってないから、縦と横の波形が出ているので、眼鏡に偏光板がないと
左右の絵を切り分けることが出来ない。
よって、偏光板により、片目が明るく、片目が暗いという状態が生じるので、照明のある部屋だと
フリッカー現象が起きる可能性があります。
まとめると・・・液晶テレビだと、明るいリビングでも、どんな環境でも楽しめる。
照明の明かりをつけたままでも、フリッカー現象が起きない訳です。
3Dテレビを見る時に、明かりを消さないといけないってのも面倒ですよね。
というわけで、3D眼鏡も液晶とプラズマで方式が異なるので、注意が必要です。
今では、ほとんどの大型テレビが液晶だと思いますが、まだプラズマの方が
綺麗なのか?など、テレビを買う時に悩む人って居ると思います。
今後は3Dの要素も絡みますので、今回の液晶とプラズマの3D方式の違いを
理解すれば、自宅のリビングの環境で、3Dを見るにはどっちが相応しいか?
良い検討材料になると思います。
BRAVIAは過去の技術を使って3Dを開発。なので、サイズ展開や値段面も
幅広く対応できるとの話です。
ビエラは50と54インチだけですが、BRAVIAは40~60インチですからね。
50インチは家に置けないけど、40インチなら大丈夫!って方は、BRAVIAに
なってしまいますね。
◆ソニーの本気
さて、本気で3Dハードを普及させるためのソニーの取り組みを最後に。
BRAVIAに関しては、
・40~60インチと幅広いラインナップ
・後付で3D化できるBRAVIAも用意
・リビングなど明るい照明の下でも、フリッカー現象がなく楽しめる
・4倍速+LEDで明るい3D
・オーディオシステム、3Dブルーレイなどの周辺機器も3Dパススルー方式
といった感じです。
さらにコンテンツとしては、PS3でゲーム、サッカー、映画、ライブなどの
コンテンツから、サイバーショット、VAIOも3Dに対応して、
見る3Dから作る3Dコンテンツと広がっていくようです。
というわけで、テレビだけでなく、ソニーならではのコンテンツも本気で配信していくなど
ソニーの本気が伺えます。
◆最後に2D-3D変換デモ
さて、最後に2Dから3Dに変換する機能を見せてもらいました。
リモコンのボタン1つで、すぐ3Dに変換できる機能です。
そのカラクリはといいますと・・・
2D-3D変換は、飛び出しは抑えて、奥行きを作るようにしている。
輪郭の部分を検出して、部分的に処理しさらに奥行きを作り出している。
3D変換レベル?はメニューで調整できて、弱~強の3段階に立体感を調整できるようです。
ちなみに「中」だとこのぐらい。映像のぶれはまだ小さめ。
↓
「強」だとここまで差が出ます。
↓
3D変換はほぼリアルタイムに変換。遅延はない。ゲームも変換して問題ないです。
さて、実際に2Dの動画と静止画を変換して、見せてもらいました。
2D動画に関しては・・・まぁ、部分的には立体を感じるところがありましたが
それほど3Dの恩恵はない感じでした。
2Dの静止画に関しては、もうほとんど立体に見えず。表示位置が奥に引っ込むので
奥行き感はありますが、静止画まるごと奥に引っ込むだけ。
静止画が部分的に立体にはなってませんでした。
ただ、これは、絵柄の問題もあると思うので、もうちょっと他の2D素材で検証してみないと
2D→3D変換がイケテルかどうか、判断できないですね。
この機能って、何気に期待される機能だと思うので、もっといろいろと検証したかったかな?
どうせなら、自分の撮影した画像や動画、気になるゲームを試してくれば良かった(汗)
というわけで、長くなってしまったので、セミナーレポートはこれでお終いですが
次回は、自分の感想やその他など書いてみようと思います。
次回こそファイナル!!
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