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ビクター ウッドコーンオーディオシステム「EX-AR7」セミナーレポートその1  [みんぽす]

キヤノンセミナーと連チャンですが、ビクター×みんぽすセミナーに参加してきました。
ウッドコーンオーディオシステム「EX-AR7」開発者セミナーです。
AR7.jpg

今回のスピーカーはビクターの技術主幹技師の今村さんです。
_DSC0778.JPG



◆ウッドコーン

音色を決めるのに重要なパーツに振動板がありますが、この素材に紙が使われているのが王道。
ビクターはここで、紙でなく木そのものを使ってみました。

なぜなら、紙は木で出来ているから。

これがウッドコーンの始まり。

ここで木材がどれだけ優れているか、わかりやすい実演が行われます。
今村さんが他のよく使われる素材と比較してくれました。
_DSC0787.JPG



まず、プラスチック。
音の響きは良いが、濁りがち。

次にアルミ。
音の余韻が残りすぎ。いつまでも音が鳴っているような。トライアングルとかの音って
残りますよね。アレに近い。音を伝搬する速度は速いのですが、収束する能力が低いので
いつまでも余韻が残ってしまう。

次にポリプロピレン。
ポリバケツなどに使われる素材だそうで。これは音がすだれて響かない。
収束する能力が高いが、伝搬する速度が遅い。しかしコストは安い。


少し書きましたが、材料の目安として、
 ・音を伝える速度=伝搬速度
 ・音を吸収、収束する速度=内部損失
上記2つの物性値を検証したそうです。
この2つの能力が両方とも高い素材が理想となるわけです。


その結果、木材が一番理想に近い結果が出ました。
下の画像で、右中央にグラフがあると思うのですが、緑の理想矢印に近い位置にあるのが
木材だったようです。
_DSC0866.JPG


というわけで、理想の素材を手に入れ、最大限にウッドコーンのポテンシャルを生かした
EX-A1を2003年に完成させました。

しかし7年経った今でも、ウッドコーンの魅力をさらに引き出すべく開発を続けています。
では、どんな開発をしているか?その続きを・・・


◆スピーカーユニット

では、スピーカーユニットから進化の説明をば。
_DSC0903.JPG



まずはスピーカーの振動板。
EX-A1では直径8.5cmでしたが、9cmに拡大し、さらに異方性振動板を付けて
バージョンアップ。
_DSC0868.JPG


今までは繊維方向が縦に来るように振動板を使っていたが
音を広げるために横方向に幅の広い羽を付けたそうです。

すると、音の広がりがより早くなった!
_DSC0869.JPG



そして、バランスを取るためにちょっと細めの羽を縦方向にも付けた。
こんな感じで。

_DSC0824.JPG


そして、驚異的なのがボイスコイルボビン。
_DSC0847.JPG


振動板により音響出力を高めるものですがこの素材が80マイクロメートルの木で、透けるぐらい。
_DSC0818.JPG


職人でも作るのに半日掛かってしまう場合があるようです。
かなりコストとリスクが高いようですが、そこまでして音に命をかけてるってことですよね。
利益度外視というか(笑)
_DSC0870.JPG


さて、AR7のバージョンアップ度合いの説明を聞いて、タイミング良く視聴大会に移ります。
サンプル曲は、鳥のさえずりなどが聞こえる森をイメージした曲。川の音とか環境音の中、
癒されるピアノの音色が流れます。

まずA1で視聴し、その後AR7で視聴しました。
_DSC0900.JPG


A1は音の広がりがスゴイのですが、若干、楽器と鳥のさえずりが干渉してる感がありました。
音の余韻が目立ったためか?

AR7は音の収束が抜群で、A1で感じた音の干渉がなく楽器も鳥も際だち、音の解像感が
アップしていた印象を受けました。
音の広がりだけでなく、きちんと締まった感じがするので、干渉することなく
1つ1つの音がしっかり聞こえるんですよね。これで解像感が飛躍的にアップするわけです。

最近はウォークマンやiPodが便利で高音質なので、部屋で音楽を聴く人も
だいぶ減ってるかと思います。ただ、この解像感はヘッドホンでは体験できない。
ぜひ、空間での音の広がりを聞くだけでなく、体で感じて欲しい。
EX-AR7から流れる音を聞いて、そう思いましたね。


といわけで、EX-AR7のセミナーレポートは次回に続きます。


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コメント 4

diable

いろんなセミナーがあって、スペシャリストのプレゼンが受けれるんですね。
by diable (2010-09-15 15:39) 

K

おじゃまします
ウッドコーンというと、ビクターとPARCが思い当たります^^。

PARCの音は良く聴くんですが、ビクターの音はまだ。聴き比べしてみたいです^^。
by K (2010-09-15 20:13) 

kozy

◆diableさんへ

モノフェローズに参加すると、メーカー関係なく、こういったセミナーに参加できるんですね。最近はグルメ関係まで広がりまして(笑)

作り手の話を聞くと、商品への感情移入がさらに高まりますね。
普段は聞けない話が聞けるので、貴重な体験が出来るのが良いのですが、欲しいモノが増えてしまうのが欠点?(笑)
by kozy (2010-09-16 10:19) 

kozy

◆Kさんへ

PARCのウッドコーンを見ると繊維方向が1方向っぽいですね。
でも、直径がPARCのほうが大きかったりして。

確かに聞き比べてみたいですね~。
by kozy (2010-09-16 10:23) 

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